涸沼のランカーシーバス 96cm

ここ茨城県にある涸沼周辺では連日のようにランカー情報が飛び交っていた。僕の周りも80cmオーバー、90cmオーバーを次々とクリア。その壁を超えるため毎日のように通ったが、いくら釣ってもランカーサイズが出ない。釣り友からは「運が悪いね。」と言われたが、この言葉が後に最大のヒントになると誰が予想 したであろう。口は禍の門である(笑)

2日続けて90cmオーバーを釣った人もいれば、一週間ランカーサイズを釣り続けた人もいた。そんな中、僕は数十匹釣って最高サイズ79cm。数だけで言えば誰より多く釣っていた気がする。これは確率的にありえないと思った。
前にメバリングで似たような経験をしたことがある。常夜灯周りで群れているメバルの数釣りを楽しんでいたが、いくら釣っても15cm以上が出ないのである。最初は、この周辺には大型が居ないのだと思い込んでいたが、釣り飽きた頃に少しポイントをずらしてみると、15~20cmのメバルが釣れたことがあった。
運が悪い、数釣っている、数、数・・・そうか!

今まで自分でも運が悪いと思い込んでいたが、これは確率の問題ではない。

『運が悪い』=『数釣り』に拘り過ぎていたのである。数釣りで型は出ない!これを意識しての釣行で結果は出た。
その日もいつもと変わらず60~70cmほどのシーバスがボイルしていた。普段はそれを狙っていたが、大型に的を絞った僕に迷いはなかった。ローリングベイト88をロングキャストし沖のブレイクを探ると、間もなく反応が得られた。掛かった瞬間はゴミかと思ったが、手前まで寄せると元気良く走り始めた。75cm 、ランカーサイズまであと一歩だが、この一尾で少しイメージがわいた。おそらく、大型になるほど体力を使わず効率良く捕食するのであろう。底の方で動かず、近くを通ったベイトにだけ反応している。いつもはルアーを咥え反転した時に出る明確なアタリだが、さっきはゴミが掛かったように重く伸し掛かる感じの鈍いアタリで あった。活発にベイトを追いはしないが決して活性は低くない。きっと、この攻め方ならと自分に言い聞かせキャストを繰り返す。
その時がきた。先程と同様、重く伸し掛かるようなアタリだ。直後に見せた鰓洗い、戦慄が走った!桁外れな大きさである。重量感のある引きで、手前まで寄せても余力たっぷりな様子。十数分間格闘の末、ようやくランディングした魚体を見て笑いが止まらなくなった。96cm!会心の一尾である。更に、この直後にも89cmをGETすることが出来た。三度のやり取りで腕が疲れ、いいから早く写真を撮ってくれ・・・といった感じであった(笑)
後日、釣り友と朝マヅメ狙いで再び涸沼へ出かけた時のこと。40~60cmの活性が高く入れ食い状態となったが、同様にポイントをずらし相方に93cmの大型が出た。
僕もそうだったが、サイズが出なくて悩んでる方は多いと思う。そういった時、普段釣っているサイズを考えず、大型に的を絞りポイントをずらしてみると良いかもしれない。

【Takcle & Lure】
ROD:クロステージ862ML
REEL:カルディアKIX2500
LINE:CASTAWAY1.2号
LEADER:グランドマックス7号
LURE:ローリングベイト88 PPイワシ 24g

りんたこ ・・・ Angler Rintaco