筑後川のランカーシーバス 100cm

2009年 今期初ものでランカー炸裂・・・。
釣れずとも、めげずに、釣友といつもの「筑後川」通いを重ねる。

北部九州を流れる大河「筑後川」は河口から23kmの地点に筑後大堰を構え、その下流域は「鱸」の魚影こそ「濃く」はないが、有明海から溯上してくる「鱸」は大型であることが多いフィールドである。
毎年、私の知る限りでも、メーターオーバーが数本は確認できるこの「筑後川」をメインフィールドとして釣友をはじめ仲間と通っている。

そして本日は、大潮前の中潮・週末は寒気が流れ込む予報・気圧は下降線・比較的暖かい陽気・そして昨年までの今頃の感触などすべてを織り込んで、今日は結果が出ると分析。 場所も時合もすべてが計算づくだった。

下げの時合で夕刻からフィールドインすると、風もなく水面はマッタリとしている。 今日のルアーは既に決めていた。昨年の春先に結果を出していたシンキングミノー。

キャストを繰り返す。
何度も何度も繰り返す。
ただひたすら信じて・・・

下げの潮が効き始め、マッタリしていた水面がゆっくりと動き出し始めた。
チャンス到来・・・!
沖のシンキングミノーがゆっくりと流れに乗る。

携帯電話が鳴る。少し離れた釣友からだった。
65cm 2.0kgの鱸のキャッチの報告。
「やっぱり、今日は結果が出た・・・!」

「こちらも・・・」とキャストを黙々と繰り返す。
沖にあるシンキングミノーをゆっくり流れにのせる。
ドリフト気味にスローリトリーブ。

「コツン・・・!」

小さな違和感・・・しかし、絶対の確信があった。
「魚信(バイト)・・・!」
リトリーブを止めて、ゆっくりとラインをたぐる。
大きくアワセを入れる。
「ゴンッ・・・」と一瞬、すべてが止まる。
次の瞬間 「グリッグリッグリッグリッ・・・・」と強烈な重量感のある走り。
愛機ステラが恐ろしい勢いでドラグを鳴らす。
「デカイ・・・」
しかし、ここは筑後川。この重量感は「筑後川の青物」・・・?
草魚や蓮魚といった超大型鯉系のスレの可能性がある。
ジャンプもない。
しかし、魚信(バイト)に確信があった。
「間違いなく鱸。ランカー・・・!」
アフタースポーンの大型の個体はジャンプなどしないことがある。
それだけスポーンで消耗している。
ステラのドラグが止まった。
沖でライトに照らし出されたその姿は、紛れもなく「鱸」!
万全を期す為に、釣友にアシストをお願いするべく携帯で連絡すると、撮影を済ませリリースを完了させた釣友はこちらに向かってくれていた。
スポーンで消耗した鱸は意外とあっさりと浮いてきた。
そして釣友がオーシャングリップでがっちりキャッチ。
テールフックが上唇にフロントフックが頭の方に、外掛りだったがキッチリ掛っていた。

100cm  7.8kgのアフタースポーンの鱸

鰭も鰓もボロボロ。
100cmで7.8kgとここ筑後川では貧弱な魚体。
まさにスポーンで消耗した個体だった。

撮影を終わらせて、リリースを試みる。 一度は消耗していて「ダメか・・・?」と思ったが、足首まで水に入り、再度、下唇をつかみ、しばし鰓にしっかりと水を送るとゆっくりと本当にスローモーションのように筑後川へ帰っていってくれた。
大型の個体になればなるほど、蘇生が難しい。
無事、帰ってくれたことで、「この出逢い」への感謝の念が込み上げてくる。 そして、無事、キャッチできたのは、ひとえに釣友のアシストのおかげ。 真に感謝である。

しかし、本日は読み通りの展開と結果。
「何より思ったとおりに結果が出る。」
今は何よりもこのことが快感なのである。

Tackle Rod :Shimano Game AR-C S1006L
Reel :Shimano 07 STELLA 2500
PE Line :UNITIKA Silver Thread SaltWater-PE 20Lb.(♯1.2 ) 200m
Joint :Sasame 200-F RedPowerStainSwivel Size10
Shock Leader:Duel Sea Bass Leader 20Lbs. Fluoro Carbon
Lure :Sinking Minnow/ダイワショアラインシャイナーカレントマスター 11Sレーザーチャートレインボー

筑紫次郎・・・「筑後川 鱸(シーバス) 通信」