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ボクの家族が病気になった。

病気といってもまぁ風邪であるからしてそんなに心配はないのだけれど、ちっちゃな子供とでっかい(怖いとも言う)かあちゃんがコホンコホンとかわいい咳をしてようものなら、看病せずに釣りに行くことがどうしてできようか。

だから、こんなによい潮なのに海辺にある会社から寄り道をせずまっすぐに帰ってきた。

するとなんてことか!
息子(1歳)がいない。
鼻水をずるずる出してすっかり風邪の真っ最中の我が子が家にいないのだ!

どうした?どこにいった?
と妻を問いつめると、我が実家のババが連れ去ったという。
我が家の風邪ひきの悲惨な状況が我が実家にバレてしまい、それはそれは大変だ!と
我が実家のババが立ち上がったというわけだ。
あれ〜そんなら釣りして帰ってきてもよかったんじゃ・・・
ごほごほ咳をしている妻を前にして、やっぱりそんなことは言えないので、
手の掛かる息子(1歳)もいないことだし、そんなら2人で外食に行くか!
とごほごほ妻を誘いだし、生ビールを求めて町を徘徊することにした。

そうなのだ!釣りに行けない夜は生ビールなのだ!
というわけで、我々は我が町王子にある広島風お好み焼きやさんに突入した。
広島風・・・に突入したのは訳がある。
広島といえばカキ。広島のカキが食える確率がもっとも高い、しかも値段の安い近所の店はどこかと考えると、そこしかない。うちから歩いてオオマタ30歩だしね。

店に入ってまず生ビール。
そしてナマ・・・ガキ?ん?ありません?生ガキがない??
にわかに店員の言うことが理解できなかったが、妻が通訳するに生ガキがないという。
おお、ナンテコトダ。しばし愕然として言葉もない我々の前にさしだされた店員の代替え案は「カキス」。
カキの酢の物ね。
その「カキス」ならあるという。
なんでもいい!あのぬるぬるぬめぬめとしてそのくせ噛むとどろっと磯臭いあのカキが食えれば何でもいいのだ!カキスカキスと、ちょっとナマではなくって残念だったが、そのカキスを頼むことにした。

しばらくすると生ビールと、第1つまみのカキスが出てきた。
なんだい?生ガキじゃん。
おーおーうれしい!生ガキのことだね。みてくれは生ガキそのままだけれど、カラがない。うーんチョイ鮮度が落ちたから酢に漬けたのかなぁ。うーんなんだかよくわからないけれどカキが食えればもうこのさいなんでもいいのだ。
とにかくこの絶妙なタイミングがよろし。
外食店たるもの、この辺のタイミングはしっかりと考えるがよろし。たまに残念な気持ちになるのは中華料理店にありがちなんだけれども、さっさと生ビールが出てきてそのスピーディーな対応にぬか喜びをさせておいて、第1つまみの餃子がなかなか出てこないこと。1杯飲み終わってしまって2杯目をどうしようかと思案しているときに第1つまみの餃子とメインのラーメンなどが同時に出てきてしまうと、なんだか生ビールを頼んだことが何の意味もなかったことのように思われてしまう。
もしかするとこれは中華料理店の「2杯たのめ!2杯!」的な作戦の一つなのかもしれないが、だからといってこっちがまず「餃子一つ!」とたのんで、餃子が焼ける音が厨房から聞こえてくるかこないかというようなときに「ちょっとねぇちゃん!生ビール一つね!」なんて絶妙なタイミングで頼まなきゃならないっつうのもなんだしなぁ。というわけで、この広島風お好み焼きの店はタイミングサービスという点からは合格点なのですね。

カキスを食う。
これはうまかった。生ガキとどこが違うのだろうか!というぐらい新鮮で、お味もよろしい。
レモンをチュ!っと絞って、ズルッと食べる。ズルッですよ。ズル。
そして生ビールをゴクゴクッ、プハァーである。
しばし幸せな余韻に浸ったところで、追加の料理を頼む。
ツイカツイカ・・とメニューを探す我々の目に飛び込んだのはシャケのちゃんちゃん焼き。
先日、自分らで釣ってこうして食べるのを夢に見て、本体の「しゃけ」以外の食材をそろえて「釣れる!」と噂の山奥の川まで仲間数人と出かけていったのだが、見事に玉砕した苦い記憶。
キノコや野菜だけを焼いて河原で食ってきたっけ。
そのリベンジをせにゃんらん。
ちゃんちゃん焼きを頼む。
つぎにこの店のおすすめである「広島風お好み焼きスペシャルそば」を頼む。
これはお好み焼きに焼きそばが入っているやつね。
それから焼きうどんを頼む。
焼きうどんはこーゆーてっぱん焼き系の店で、我々が必ず頼むメニューだ。
焼きうどんにはソース味としょうゆ味があり、どっちにするかを聞かれたが、
そんなものはわざわざ聞かれなくってもしょうゆ味に決まってる。
うどんにソースをかけて食べる日本人がどこにいようか。
全くふざけたことを質問する店である。
というのは冗談で、最近は焼きうどんにソースの味付けをして食べる人々、いわゆるソース系の人々が居酒屋ならびに鉄板焼き屋にはかなりいるという。ちょっと口に合わないのでボクはパスだけど。

そんな豪華3天盛りのメニューを注文したら生ビールがなくなった。
追加する。
ここのドライの生ビールはうまい。
ここで2杯目の生ビールを注文させるのは店側としてもなかなかうまいタイミングだと思う。
2杯目の生ビールと残りのつまみで料理の出てくるのを待つ。
ぷはーぷはーといいつつも、最近釣りばかりでなかなかしゃべる機会のなかった妻ちゃんと、四方山話をする。今驚いたが、「よもやまばなし」と打つと、四方山話と変換されるのです。こんな漢字があるの、知らなかったよ。
はいよ!お待ち!
といって頼んだ豪華三点盛りが出てきた。
このころには生ビールがなくなっているので3杯目を注文。
これはご飯にみそ汁が必需品なのと同じで、猫に小判。鉄板焼きに生ビール。どちらも大切な組み合わせですね。3杯目を飲みながら食事を勧める。

ほんと鉄板焼きっておいしいですね。
それぞれの料理をそれぞれもぐもぐ食べて、今日のお食事はごちそうさまでした。
3杯の生ビールを飲んでお腹いっぱいになったボクは、今日は釣りにいかなくってよかったよかった。しっかり妻にサービスもできてよかったよかった。とかなりかたよった自己満足のきぶんでそのお店を後にしたのであった。
だけどね、最後に気が付いたんだけど妻は妊娠5ヶ月。まったくお酒が飲めないんですね。イヤ、具体的に言うとビールが大好きなのにアルコールを飲んではいけないときなのですね。それから彼女はカキが苦手なのですね。 満足したのはボクだけだったようです。

おしまい。




 
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