Since 2001.1.1

Topページへ戻る



ご意見はこちら

いつからそんなにこだわるようになったんだろう。

80UP。


ボクのシーバス初体験はボートから。
ちょっと風になるともうどこにも行けないぐらいの小さなボートだったけれど、
近隣のストラクチャーでは60cmぐらいの魚が簡単に釣れた。




漁師スタイルのうら若きNov




そのころは釣れても釣れなくてもあまり深く考えず、
ただリップのついているものを投げて引いてくればいくらでも釣れる釣りをしていた。




当時はこれで良かった。


しばらくして、そのボート体験によりシーバスにハマってしまった友人の一人が、
地元の陸っぱりで80UPを2本獲った。




この写真を見せられたときかな、動き出したのは。
次の日にそのポイントに行ったけれど、何にも釣れなかった。

ノーバイト。

横には80UPを釣った人のみができる「にやけ笑顔」の友人。

シーバス釣りのサイズUPにはなかなか越えられない壁があって、
当時ボクは恥ずかしながら70cmの壁を打ち破れないでいた。

その小さなボートで動き回れる範囲では大物が期待できず、
同船者が出した72cmがボートレコード。
当時のボクのレコードは68cmだった。

このエリアではいっくらやっても大物は釣れない。
ならば陸っぱりで!と、猛烈な情報収集を開始した。

それがこの爆釣速報である。

でも、この爆釣速報がボクにもたらしたのは情報だけではなかった。

ホームページを通じて出逢った「友達」という一生ものの財産。

情報などという一過性の安物ではなく、友達というなに事にも代え難い財産を手に入れることができた。

しかもよく釣る仲間達。




この94cmは、ぼくが参加するのを躊躇しているあいだに、言うならばボクの代わりに参加した彼が釣った魚。




この82cmは、ボクのすぐ隣で、







これも。

そのすべての感動に立ち会ってきた。

そんな仲間たちとの釣行で、チャンスはすぐそこに転がっているかのように見えたけれど、現実はそんなに甘くなかった。


ある時は、自分の未熟さゆえに後一歩と言うところでランカーを逃した。

これは想像ランカーだったけど、干潟で引いていたハンマー13にとてつもない水柱とともに何者かがヒット。

でも、しばしのファイト中にふっと軽くなり、ラインブレイク。

見ると、30ポンドのリーダーがずたずたになっていた。

「ルアーがアタマから飲まれていたんだよ」

「だから100ポンドリーダーをつけな!って言ったのに」

周りの友人は口々にそう言った。

でもこれは、こんな目に遭わなければわからなかった世界のように思う。


そんなよく釣る友人たちと出会って、春夏秋冬1サイクルが終了。

結果、どう見ても釣らせてもらったとしか思えない72cmがMaxサイズだった。


・・・


2002年1月。


爆釣速報とともにボクの80UPチャレンジも2年目に突入した。

たった1年分だけど、ぼくにはきっと誰も真似のできないような内容の濃い経験がある。

目を付けていたのはほんの小場所のウェーディングポイント。

晩秋から初冬にかけてものすごい量のベイトが入った場所だった。

はじめて行ったとき、先行者が釣っていた82cmに奮起。
だけどその時も、その次の機会も、そのまた次の機会にもボクの竿を曲げるランカーはいなかった。


1月28日夜。

いったい何度目の遠征になっただろう。

その日は風が吹いていた。
猛烈な西風。

新たに導入したビリケンの13cmも引いた感触が全くなく、糸がフケフケの状態。
大荒れの水面にトップ系を引くのをためらい、より距離のアドバンテージを得るべくナイトレイド120Fに交換した。

魚がいることも半信半疑ながら、強風による糸ふけが作る自動U字リトリーブを繰り返していた。


まず65cm。



魚はいる。


次にまた65cm。


高まる集中力。

なんだろう。何かに憑かれたように同じコースを投げていたような気がする。

沖目に投げて、左に持っていかれる糸ふけを、竿先を水中に沈めることにより回避。

ルアーは前方10字の方向に着水し、風と表潮に流されながら自分の真左から帰着する。


そんなときだった。


「がん」と根がかりに似た衝撃。

ヒットポイントは意外なほどに近かった。

とにかく風も流れも強いから、魚に全く主導権を与えることもなく強引に寄せにかかる。


足下まで来たときに大暴れ。


まるでさらしのようになっている荒れた水面でちらっと見た限りでは、かなりの大物と見て取れた。


躊躇は禁物。


スプールを押さえ、そのまま自分が下がって足場に引きずりあげた。


ライトに浮かび上がったその姿を見て足が震えたね。


そこには痛いほどに憧れた夢のランカーサイズが横たわっていた。





計測してみると81cm。






初めて味わうその重さ。







片手で持つには重すぎるぐらいだった。




サイズの壁とは不思議なもので、
一度そのエリアに到達すると、以降そのサイズは簡単に釣れるという。

ボクにとっての80UP。

今後も飽きない程度に姿を見たいものである。





Rod:OCEA 9021SB
Reel:STELLA2500DH
Line:SeabassPE1.5号+50lbリーダー
Lure:ナイトレイド120F




2002年。春を間近に控えて。




 
Copyright (C) 2001-2007 爆釣速報. All rights reserved.